想いがつなげた「想い鶴」
「医療従事者のために何かできることはないか。」
新型コロナウイルスの影響で県内の学校が休校になっている中、明道中学校生徒会長の豊岡凜汰郎さんは、医療現場の大変さをニュースで見聞きすることしかできない自分にもどかしさを感じていました。
6月に学校が再開したときに、このもどかしさを生徒会のメンバーと共有し、メンバーから出た折り鶴や募金という案を先生に相談。先生は明道中学校のPTAに協力を依頼し、この「想い鶴」のプロジェクトが動き始めました。「想い鶴」のプロジェクトとは、折り鶴を折って寄付してくれた方に、気持ちの分だけ募金をお願いするという企画です。平和の象徴である千羽鶴に、医療従事者への想い、そしてコロナ禍で学校に行けなかった小中学生の想いを込めるという意味で「想い鶴」と名付けました。
福井市PTA連合会や福井市教育委員会の協力もあり、市内70もの小中学校と企業や組合が折り鶴を寄付し、募金を行いました。しかも、たくさんの学校が事前に予定していた数よりも多くの折り鶴を寄付してくれたのです。
折り鶴を一列につなげる様子は24時間テレビ内でも中継され、折り鶴は34万3,149羽、募金は51万5,533円を集めることができました!豊岡さんは、「最初は鶴も募金もこんなに集まるとは思っていなかった。みなさんのおかげ」と感謝を述べていました。
集めた募金のうち5万円は24時間テレビに寄付され、46万5,533円は福井市医師会を通して医療従事者に届けられます。折り鶴は10月に希望を募り、福井市医師会を通して寄贈を希望する医療機関に贈られます。10月1日には、募金と折り鶴を福井市医師会に寄付する贈呈式が行われました。
「医療従事者のために何かできることはないか」という「想い」から始まった企画は、参加した小中学生や保護者、地元企業、そして何より医療従事者に、コロナ禍の中でもあたたかな人のつながりを感じさせてくれたのではないでしょうか。
「想い鶴募金活動実行委員会」のホームページはこちらです。
https://fastview.jp/other/orizuru